用途に最適なケーブルを選ぶための 10 のチェックポイント

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生産ラインや工作機械の信頼性は、電源・制御ケーブルの選定精度に左右されます。適切なケーブルを選ぶことで、突発停止の防止・保守コスト削減・安全性向上を同時に達成可能です。本稿では、PVC 制御・接続ケーブル JZ-500/OZ-500 の技術資料を基に、選定時に必ず確認すべき 10 項目を解説します。

◆ ポイント 1. 定格電圧 U0/U 300/500 V

機器の絶縁レベルと合致しないケーブルを使うと、誘電破壊のリスクが高まります。JZ-500/OZ-500 は 300/500 V に準拠し、一般産業機械の制御回路に最適です。

◆ ポイント 2. 温度範囲 −15 °C ~ +80 °C(可動)、−40 °C ~ +80 °C(固定)

過酷な環境下でも性能を維持できるかが鍵。許容温度外では硬化・クラックが発生し、短絡の原因になります。

◆ ポイント 3. 最小曲げ半径

可動:外径×7.5/固定:外径×4。ロボットアームや狭小盤内での配線では、この値を超える曲げを避けることで絶縁破損を防げます。

◆ ポイント 4. 機械的ストレスと可動サイクル

「中程度の機械的応力向け」「ドラッグチェーンに条件付き対応」と明記。連続可動が多い場合は、動的対応ケーブルへ格上げする判断基準になります。

◆ ポイント 5. 耐油・耐薬品性

加工油・クーラントが飛散する現場では、油に弱い被覆だと膨潤早期劣化につながります。本製品は、耐油性能を確保しています。

◆ ポイント 6. 難燃性 DIN EN 60332-1-2

火災時の延焼抑制は、人命と設備への二次被害を減らす決め手となります。難燃試験適合品なら、制御盤内での安全規格審査もスムーズです。

◆ ポイント 7. マテリアル仕様(PVC TM2シース / Z 7225絶縁)

マテリアルグレードで柔軟性・耐久性・コストが変わります。PVC TM2 は耐摩耗とコストバランスが良く、短納期にも対応しやすいのが特長。

◆ ポイント 8. 導体構成と芯線識別

クラス 5 細撚り銅+黒芯ナンバリングは配線効率と振動耐性に貢献します。保護導体(G)有無もアース設計の要となります。

◆ ポイント 9. 認証・規格(VDE Reg.No. 7032、EAC)

各種認証は輸出機械の CE マーク取得や国内外の法規適合を円滑化します。新興国向け設備でも書類作成が容易です。

◆ ポイント 10. 適用環境(屋内限定・乾燥〜湿潤)

屋外や紫外線曝露があると PVC は劣化が早まります。「屋内専用」を守り、必要に応じて PUR や耐候グレードに切り替えましょう。

上記 10 項目を体系的にチェックすることで、トラブルフリーな配線ライフサイクルコスト最適化を実現できます。HELUKABEL JZ-500/OZ-500 シリーズは、DIN VDE 仕様に準拠した高信頼ケーブルとして、あらゆる産業機械で実績を重ねています。技術的なご相談はお気軽に HELUKABEL Japan まで。

  • 制御ケーブル
  • JZ-500
  • PVCケーブル
  • DIN VDE 0285-525-2-51
  • 耐油・難燃
  • 最小曲げ半径
  • 300/500V
  • 可動配線
  • ドラッグチェーン対応
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