クロストークと EMC の違いとは?
効果的な対策とスクリーンケーブルの選び方

クロストークと EMC の違い
クロストークとは?
クロストークとは、隣接する伝送路間で意図しない電磁的結合が生じ、信号が干渉し合う現象を指します。この干渉が強いと、受信デバイスが誤動作を引き起こす可能性があります。
電磁両立性 (EMC) とは?
電磁両立性 (EMC : Electromagnetic Compatibility) とは、電子機器が他の機器や環境に電磁的な干渉を与えず、また自身も影響を受けずに正常に動作する能力を指します。EMC は、電磁干渉 (EMI : Electromagnetic Interference) と電磁感受性 (EMS : Electromagnetic Susceptibility) の両方を包含する概念です。
クロストークは、主に同一機器内や近接する配線間での信号干渉に焦点を当てています。一方、EMC は、機器全体が外部環境や他の機器との間で電磁的に調和して動作することを目的としています。つまり、クロストークは内部干渉、EMC は外部との調和に関する概念と言えます。
クロストークの対策
- 配線設計の最適化: 信号線間の距離を十分に確保し、不要な結合を防ぐ。
- 適切なシールドの使用: スクリーンケーブルやシールド層を導入し、電磁的な干渉を低減する。
EMC の対策
- スクリーンケーブルの使用: 外部からの電磁波を遮断するために、適切なスクリーンを施したケーブルを使用する。
- フィルタの導入: ノイズを除去するためのフィルタ回路を設ける。
- 適切な接地: 機器やケーブルの正しい接地により、不要な電磁波の放射や受信を防ぐ。
スクリーンケーブルの種類と選び方
- 編組スクリーン: 銅線を編組したスクリーンで、柔軟性と耐久性に優れています。一般的な用途に広く使用されます。
- 箔スクリーン: アルミ箔などを用いたスクリーンで、高周波のノイズに効果的です。ただし、柔軟性はやや劣ります。
- 二重スクリーン: 編組スクリーンと箔スクリーンを組み合わせたもので、広範囲の周波数帯域で高いスクリーン効果を発揮します。
選定ポイント
- 用途に応じたスクリーン効果: 必要なスクリーン効果を持つケーブルを選ぶ。
- 柔軟性の必要性: 可動部分には柔軟性の高いスクリーンケーブルを選定する。
- 環境条件: 使用環境の温度や湿度、化学的影響を考慮し、適切なスクリーン材質を選ぶ。
HELUKABEL のソリューション
HELUKABEL では、多様なスクリーンケーブルを取り揃え、お客様のニーズに合わせた最適なソリューションを提供しています。また、専門的なアドバイスやカスタマイズにも対応しておりますので、ぜひご相談ください。
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