CE 規格委員会の開催タイミングとは?
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HELUKABEL GmbH(本社 : ドイツ・ヘミンゲン)は、欧州の規格動向に合わせた製品設計と技術ドキュメントの整備を重視しています。本記事では、「CE 規格(CEN/CENELEC)委員会はいつ、どのくらいの頻度で開かれ、どんな議論をしているのか?」を整理。配電・制御・通信ケーブルに関わる代表的テーマ(CPR、LVD、EMC、RoHS、機械規則、RED 等)にも触れ、情報収集や図面・部材選定の実務ヒントをご提供します。
CE マーキングと標準化組織の関係
CE マーキングは、EU 法(指令・規則)への適合を示す表示で、製品が該当する調和規格(EN)に適合することで実務上の適合宣言(DoC/DoP)を支えます。電気・電子分野の欧州標準は主に CENELEC(電気)および CEN(非電気)、通信分野で ETSI が策定。CENELEC では技術委員会(TC)やワーキンググループ(WG)がドラフト作成・審議を担います。
「いつ開かれるの?」――会合のタイミングと形式
- 年次プレナリー(総会): 多くの TC は年 1 回のプレナリーを開催することが一般的ですが、「毎年必ず」ではなく、TC の事情により運用が異なります。近年は対面・オンライン・ハイブリッドを併用。議事進行や招集・資料配布は CEN/CENELEC 内部規程に則ります。
- WG ミーティング : 標準ドラフトの本文作成やコメント解決のため、月次〜四半期ペースでのオンライン開催が多く、プレナリー間の実務を回します。WG は親委員会の指示・タイムスケジュールに従って文書を起草します。
- JTC(共同技術委員会): CEN と CENELEC の共同委員会では、国ごとの一票制で意思決定。初回プレナリーの具体日程がニュースとして公表されることもあります。
ポイント : 正式な「固定スケジュール」は委員会ごとに異なります。関心分野の TC/WG の Web ページや国委員会経由の招集通知をチェックするのが実務的です。
どんな議論が行われるの?――標準化の“中身”
委員会・WG では、以下のような議題が典型的です。
- 新規規格/改訂の立案 : 市場・法規の変化に合わせた要求事項の追加・改訂。
- ドラフト(prEN, FprEN)の審議 : コメント解決、注記・試験方法の整合、国際規格(IEC)との整合性確認。
- HAS評価・整合法対応 : EU 法との整合性(調和規格化)に向けた記述の適正化。
- 知財・安全関連情報 : 特許宣言や安全上の留意点の共有。
- 票決・編集 : 最終票決、編集体裁、発行準備。
ケーブル分野で重要なテーマ例
- CPR(建設製品規則)と EN 50575 : 建築物に恒久敷設するケーブルは、反応試験(Euroclass: B2ca/Cca/Dca/Eca 等)で分類され、DoP(性能宣言)とCE 表示が要求されます。試験は炎伝播、発熱、発煙量、酸性度などを評価。
- 実装の実務 : 各国指針や用途で推奨クラスが示される場合があり、プロジェクト仕様で確認が必要です。
- HELUKABELの対応 : 当社は CPR 対象品に DoP を整備し、2017 年以降、該当製品にCE/CPR 適合を明示。日本のお客さま向けにも資料(英独)をご提供します。
情報収集のベストプラクティス
- 関心 TC/WG のトラック : アジェンダやドラフトの進捗は TC/WG の公式情報を確認(国委員会を通じた入手が一般的)。
- 規格の適用整理 : 機器や施設が該当する EU 法を棚卸し(LVD、EMC、RED、RoHS、CPR、機械規則 2023/1230 など)。
- プロジェクト仕様の国別差 : 建築・防火要件は国・用途で差異があるため、設計段階で Euroclass や付加等級(s/d/a)を確定。
- メーカーとの連携 : 図面・配線ルート・火災区画条件を共有し、最適なケーブル(例:N2XY、N2XH、低発煙・ハロゲンフリー等)と必要ドキュメント(DoP、試験成績)を早期に確定。
HELUKABEL が提供できるサポート
- ドイツ本社の技術・ロジスティクス : ドイツ・Hemmingenのメガ・ロジスティクスセンターから日本へ迅速出荷。 33,000 以上の在庫と品質管理体制。
- 日本語対応 : 見積り・技術問合せ・規格ドキュメントの照会を 日本語でサポート 。
- CEマーク
- CEN
- CENELEC
- 標準化委員会
- 技術委員会TC
- ワーキンググループWG
- プレナリー
- 調和規格
- EN 50575
- CPR
- Euroclass
- B2ca/Cca/Dca/Eca
- DoP
- 低発煙
- ハロゲンフリー
- LVD
- EMC
- RED
- RoHS
- 機械規則
- 産業用ケーブル
- 建築配線
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