CV / CVT ケーブル - 欧州での代替製品ガイド

CV / CVT ケーブルとは - 日本国内規格の概要
CV ケーブルは JIS C 3605 で規定される架橋ポリエチレン (XLPE) 絶縁・ビニル外被の 600 V 配電用電力ケーブルです。3 心以上をより合わせたものが CVT ケーブルで、受変電設備と分電盤間を結ぶ幹線として多用されます。いずれも同一断面積で PVC 仕様より許容電流が高く、耐熱 90 °C で長寿命という特長があります。
主要用途とメリット : なぜ産業インフラで選ばれるのか
- 工場・データセンターのメイン配電
- 太陽光発電設備の集合盤配線
- 商業ビルの幹線更新
これらの現場では低損失・耐候性・曲げ半径の小ささが求められ、CV / CVT は設計自由度とコストのバランスに優れています。
欧州市場での代替品が必要な理由
海外製造拠点や輸出装置では「IEC 60502-1 / VDE 0276」ベースのケーブルを指定されるケースが増えています。日本規格の CV 系は欧州の認証マーク (CE、CPR-DoP 等) を取得していないため、現地工事会社・検査機関から置き換えを求められる場合があります。
欧州で主流の低圧代替ケーブル : NYY・N2XY・N2XH
日本国内品 | 欧州近似品 | 国際規格 | 特徴 |
CV 600 V | NYY-J/O | VDE 0276-603 | PVC 絶縁 / 外被・コスト重視 |
CV 600 V | N2XY-J/O | IEC 60502-1 | XLPE 絶縁+PVC 外被・許容電流アップ |
CVT 3C | N2XY-J 3G | 同上 | 3 心撚り構造・幹線用 |
耐火 CV | N2XH-J/O | DIN VDE 0276-604 | ハロゲンフリー外被・低発煙 |
HELUKABEL の N2XY シリーズは 0.6/1 kV クラスで導体温度 90 °C、地下埋設・水中・屋外敷設に対応し、CV と同等以上の性能を確保できます。
HELUKABEL 推奨ラインアップと比較表
- N2XY-J 3G50 mm² : 工場受変電 ~ MCC 幹線
- N2XY-O 1×240 mm² : メガソーラー集電回路
- N2XH-J 4G35 mm² : 公共施設・地下街の防災配線
いずれも RoHS III・REACH 対応。導体抵抗値・許容電流・外径を CV/CVT と照合すると、約 5〜10 % の電線サイズダウンが可能です。
置き換え時の技術チェックポイント
1. 電圧グレード : CV = 600 V → 欧州 0.6/1 kV ケーブルを選定
2. 心数・カラーコード : JIS と VDE で配色が異なるため結線図修正必須
3. 難燃・ハロゲン要件 : トンネル・公共施設では N2XH など LSZH が標準
4. 敷設ルート : 地下埋設や水中の場合は PVC シース厚を確認
5. 端末処理 : 欧州型ケーブルラグ・グランド選定で IP 等級を担保
まとめ : グローバル展開を加速するための選定フロー
1. 現地電気基準を確認 ⇒
2. CV / CVT の設計値を洗い出し ⇒
3. HELUKABEL の N2XY / N2XH 品番を対応照合 ⇒
4. 端末アクセサリまで含めた BoM を確定 ⇒
5. 現地試験・検査に同席して承認取得
HELUKABEL では選定サポートシートとサンプル短尺を無償で提供しています(送料は別途)。ぜひ お問い合わせフォーム 或いは メールからご相談ください。
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