データセンターで使われるケーブルの種類・用途を総整理

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データセンターの「止めない」配線設計 : ケーブル種類と選定ポイント、HELUKABEL 製品シリーズの使い分け

クラウド、AI、動画配信、EC —— 需要が増えるほど、データセンターは「止まらないこと」が最重要になります。ところが現場では、電源の冗長化や空調能力の強化に比べて、ケーブル選定と配線設計が後回しになりがちです。
実際には、ケーブルは通信品質・保守性・安全性(防災)・拡張性を左右する“インフラの基礎体力”。本記事では、データセンターで使われるケーブルを用途別に整理し、選定の落とし穴と、HELUKABEL の代表的な製品シリーズ(例 : HELUKAT/HELUCOM など)をあわせて紹介します。

1) データセンターで使われるケーブルは大きく 5 種類

データセンターの配線は、ざっくり次の 5 つに分けると整理しやすくなります。

  • 電源ケーブル(受電・配電・UPS / 蓄電池・ラック給電)
  • ネットワーク(銅線 LAN : Cat5e 〜 Cat8 等)
  • 光ファイバー(バックボーン/スイッチ間/長距離)
  • 制御・信号・監視(BMS、センサー、計装・アラーム系)
  • アース/ボンディング(EMC・落雷・ノイズ対策の基礎)

それぞれで“効く”性能指標が違います。

2) 電源ケーブル : 冗長化と発熱、そして防災(低煙・無ハロゲン)がポイント

電源系でよくある要件

  • 許容電流と温度上昇(発熱): 高密度ラックほど重要
  • 敷設方法 : 床下/天井ラック/トレイ/立ち上げシャフト
  • 防災 : 人が集まる建屋では、低発煙・無ハロゲン(LSZH/LS0H)が要件になるケースも増えています

代表的な選択肢(例)

  • 0.6/1kV クラスの配電 : 欧州規格ベースの N2XY/N2XH など(用途・要件に応じて)
  • 低煙・無ハロゲン/難燃の考え方 : 無ハロゲン=「燃えない」ではなく、火災時の煙・腐食性ガス低減など“被害低減”の観点が重要

設計のコツ :
電源は「太さ」だけでなく、熱設計(束ね・トレイ内充填・周囲温度)とセットで最適化するのが事故・停止リスク低減につながります。

3) 銅線 LAN(ツイストペア): Cat(カテゴリ)とシールドで“安定”が決まる

データセンターでは、ToR(Top of Rack)や EoR(End of Row)などの構成により、短距離でも高帯域が求められます。LAN ケーブル(ネットワークケーブル)は、オフィス用途だけでなくデータセンター/バックボーンでも典型的に使われる前提で解説されています。

Cat5e 〜 Cat8 : まずは要件を整理

  • 必要な速度(1G/10G/25G/40G…
  • チャネル長(配線距離)
  • コネクタ含む設計(パッチパネル、モジュラープラグ)
  • ノイズ環境(EMI): 高密度配線・電源近接時に差が出ます

HELUKABEL の代表的な銅線ネットワークケーブル HELUKAT® シリーズには、HELUKAT 500 F/FTP などがあります。
用途例として、PoE+ 対応の HELUKAT® 200 IND が案内されるケースもあります(用途・仕様は案件要件で確認)。

選定のコツ :
Cat だけで決めず、シールド方式(例 : F/FTP, S/FTP 等)、配線ルート、アース設計まで含めて“現場で安定する構成”に落とし込むのがポイントです。

4) 光ファイバー : 帯域・距離・EMI 耐性でデータセンターの背骨になる

光は、長距離・高密度・EMI 影響を避けたい領域で特に有効です。
HELUKABEL の「ブロードバンド普及用」ページでも、HELUCOM® 光ファイバーケーブルの特徴(高速伝送、低減衰、電磁波問題なし 等)や、接続技術の重要性が説明されています。

HELUKABEL の代表シリーズ : HELUCOM® + HELUCOM CONNECTING SYSTEMS

  • HELUCOM® : 光ファイバーケーブル(バックボーン、幹線、フロア間、DC 内のスイッチ間など)
  • HELUCOM CONNECTING SYSTEMS : 組立済み(プラグアンドプレイ)を含む接続ソリューションの記載があり、設置の省力化・短納期ニーズに適合しやすい考え方です。

選定のコツ :
光はケーブル単体よりも、コネクタ形状・配線管理・曲げ半径・清掃運用が品質を左右します。現場運用まで含めて標準化すると、障害対応が速くなります。

5) 制御・信号・監視 : 設備運用(BMS/計装)を支える“もう一つの神経”

データセンターは電気設備であると同時に、巨大な制御システムでもあります。温湿度、漏水、煙、入退室、発電機、UPS……。

この領域では、計装・信号ケーブルの考え方(ペア/トライアド等)や、火災時の回路機能維持・LSZH といった要件が絡むことがあります。HELUKABEL の HELUDATA® EN-50288-7 / EN-50288-7 FIRE RES は、計装ケーブルとしての説明や耐火・ハロゲンフリー等の記載があります。

6) アース/ボンディング : ノイズと安全を“根本で”支える

高密度な配線と多数の機器が並ぶ環境では、EMC(電磁両立性)対策としてアースは欠かせません。HELUKABEL では、アースストラップ、保護導体、アースブロックなどのアーシング関連製品も取り揃えています。

現場の落とし穴 :
シールド付きケーブルを採用しても、接地の取り回しが不適切だと効果が落ちます。ラック、トレイ、機器、シールドの“つながり方”を設計・施工で揃えるのが重要です。

7) 失敗しない選定チェックリスト(要件定義テンプレ)

最後に、設計・調達・施工で抜けがちな確認項目をまとめます。

  • 用途:電源/データ(銅)/光/制御信号/アース
  • 性能:電圧・電流/Cat(カテゴリ)/芯数・構造/シールド方式
  • 環境:敷設場所(床下・天井・屋外)/温度/薬品・油/曲げ・可動
  • 安全:難燃/低煙/無ハロゲン(LSZH/LS0H)/関連試験・規格
  • 施工性:コネクタ処理/ラベリング/配線管理/将来増設
  • 運用:予備線の考え方/保守交換手順/障害切り分け(銅・光)

HELUKABEL はグローバルに拠点を持ち、各業界向けにケーブル/関連アクセサリを幅広く提供しています。
日本語でのご相談は、HELUKABEL Japan サイトの 窓口 あるいは メールから可能です。

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