USB 規格をやさしく解説 : 最新スピード一覧と USB Type-A/B/C の違い・選び方
USB は「どのケーブルでも同じ」ではありません。最新規格では最大 80Gbps(理論値)の超高速データ伝送や、最大 240W の給電(USB Power Delivery 3.1)が可能です。本記事では、一般消費者にもわかりやすく「いま使うべき USB の基礎」「最新スピードの一覧」「Type-A/B/C コネクタの特徴」「失敗しないケーブル選びのコツ」をまとめます。
まず押さえたい 3 つのポイント
- 速度は規格で決まる
USB 3.2/USB4 は従来の USB 2.0 より大幅に高速。表示は 最大理論値 で、実効速度は機器・ケーブル・ポートの中で最も遅い要素に制限されます。 - コネクタ形状と中身は別
丸い USB-C 形状 = 高速/映像/給電 “対応” と限りません。機器側の対応有無が重要です(例:DP Alt Mode・Thunderbolt には対応要件あり)。 - 給電は PD の世代で変わる
最新の USB Power Delivery 3.1 は 最大 240W(48V/5A)まで拡張。ノート PC や周辺機器の「1 本化」に道を開きました。
最新 USB 規格と「最大転送速度」一覧(理論値)
- USB 2.0 : 480 Mb/s(=0.48 Gbps) High-Speed。
- USB 3.2 Gen 1 : 5 Gbps。
- USB 3.2 Gen 2 : 10 Gbps。
- USB 3.2 Gen 2×2 : 20 Gbps(10 Gbps×2 レーン)。
- USB4(v1.x): 最大 40 Gbps。
- USB4 Version 2.0(通称「USB 80Gbps」): 最大 80 Gbps。特定用途では 120Gbps/40Gbps(非対称)の構成も可能。
※表記ゆれ対策 : 市場では「USB 5/10/20/40/80Gbps」の帯域表記が増加。購入時は“Gen名”よりも Gbps 表記とケーブル認証を確認しましょう。
USB Type-A / Type-B / Type-C の特徴
Type-A(タイプA): もっとも一般的な長方形コネクタ(PC や充電器の「ホスト」側に多い)。向きは非リバーシブル。
Type-B(タイプB): 主にプリンターやスキャナなど「デバイス」側。四角に近い形状。Mini-B/Micro-B など派生も存在。
Type-C(タイプC): リバーシブルで小型、将来拡張に強い設計。映像出力(DP Alt Mode 等)やThunderbolt、PD 最大 240W まで対応可能(※機器・ケーブルの対応が前提)。
「映像出力できますか?」— Alt Mode の基礎
USB-C ポートがすべて映像対応とは限りません。DP Alt Mode 対応が必要です。製品仕様に「DisplayPort Alt Mode」「Thunderbolt 3/4/5 対応」などの記載があるか確認しましょう。
給電(USB PD 3.1)の上限と注意点
- EPR(Extended Power Range)で 28V/36V/48V(最大 240W)をサポート。
- 5A 対応の E-Marker 入り USB-C ケーブルが必須(通常の 3A ケーブルでは不可)。
失敗しないケーブル選びチェックリスト
- USB-IF 認証(ロゴ/ Integrators List)を確認。用途に合う能力(20Gbps/40Gbps/80Gbps、PD 240W 等)が明示された認証ケーブルを選定。
- 表示は「形状」と「性能」を分けて確認 : 例)「USB-C(形状)× 20Gbps(速度)× PD 100W(給電)」のように要件を分解。
- 最も遅い要素に依存 : PC/ハブ/ケーブル/デバイスのどれか一つでも非対応だと、速度や機能(映像/充電)は落ちます。
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