「鬼滅の刃」の上映にみる、ドイツで広がる日本のポップカルチャー
いま、ドイツの映画館で「鬼滅の刃」を観られる理由
2025 年 9 月、劇場版『鬼滅の刃』無限城編(英題 : Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba – Infinity Castle)がドイツ各地の映画館で公開されました。ドイツの大手チェーンである CineStar や Cinemaxx などで上映が始まり、FSK16(16 歳以上)指定の長編アニメ映画として話題になっています。
上映形態は、ドイツ語吹替版に加え、日本語音声+ドイツ語字幕(OMU)も用意されており、「日本語の迫力ある演技をそのまま楽しみたい」というファンにも応えるラインナップです。実際、デュッセルドルフやミュンヘンなどの都市では、10 月になっても夕方・夜の回を中心に上映が続き、「仕事帰りに鬼滅を観に行く」ドイツ在住の日本人・現地ファンの声が SNS やブログで多く見られました。
日本での大ヒットを受けて、ドイツでも無限城編は「シリーズ集大成に向けた重要な章」として注目されています。原作のクライマックスに向けて、炭治郎たちと鬼との戦いがさらにシビアになる一方、「家族」「仲間」「責任」といった普遍的なテーマが、ドイツの観客にも強く響いていることが、レビューや現地メディアの取り上げ方からもうかがえます。
ドイツで加速する「日本ポップカルチャー・ブーム」
『鬼滅の刃』無限城編の公開は、単なる一作品のヒットに留まりません。ここ数年、ドイツではアニメ・マンガ・ゲームを中心とした「日本ポップカルチャー・ブーム」が加速しており、映画公開はその流れの中に位置づけられます。
HELUKABEL のニュースルーム記事 「ドイツに浸透する日本ポップカルチャーの力」 では、ドイツ全土で開催される大型イベントや、老舗ドイツブランドと日本アニメ作品のコラボレーション事例をご紹介しました。たとえば、テディベアで知られる高級ブランドが人気アニメ作品とコラボするなど、「ドイツ品質 × 日本コンテンツ」の組み合わせは、若年層だけでなくファミリー層にも広く受け入れられています。
アニメ映画の公開日には、映画館ロビーにアニメTシャツやキャラクターグッズを身にまとった来場者が集まり、上映後の感想を X(旧Twitter)や Instagram に投稿する――そんな光景が当たり前になりました。日本の作品がもつ物語性・ビジュアル・音楽は、「言葉の壁」を超えてドイツの観客に届いており、日本企業のブランド発信の場としても大きな可能性を持っています。
コスプレ文化がつなぐ、ファンと街、そしてビジネス
HELUKABEL ではすでに、ドイツでのコスプレ文化の広がりを紹介する記事を公開しています。そこでは、
- 数万人規模のアニメ・ゲーム系イベント
- 人気作品(『原神』『呪術廻戦』、そして『鬼滅の刃』など)のキャラクターコスプレ
- ドイツの歴史ある街並みや商業施設を背景にしたフォトシューティング
といったトレンドを取り上げました。
今回の『鬼滅の刃』無限城編公開によって、ドイツのイベント会場や映画館周辺では、
- 上映日に合わせて「鬼滅コスプレ」で映画館に集まるファン
- SNS で撮影した写真を共有し、次のイベントでの衣装を議論するコミュニティ
- アニメショップやゲームショップが、映画公開期間に合わせたキャンペーンを展開
など、作品を軸にした新たな人の流れ・消費行動が生まれています。
コスプレは「観る文化」だけでなく、「自ら参加する文化」です。衣装制作・撮影・編集・投稿といったプロセスの中で、ファンは自ら“クリエイター”になり、作品世界を自分の表現として再構築していきます。こうした参加型カルチャーは、ドイツの若年層だけでなく、30 〜 40 代以降のファンにも広がりつつあり、「日本発コンテンツ × ファンコミュニティ × ローカルな街」の三位一体の盛り上がりを生み出しています。
日本企業にとってのチャンス : ドイツ市場で「物語」と「品質」をどう伝えるか
欧州、とくにドイツにおける日本ポップカルチャー人気は、日本企業にとって大きなビジネスチャンスでもあります。
1. ブランドストーリーテリングの強化
- アニメ・マンガの世界観やキャラクターをきっかけに、企業の歴史、職人技、技術力といった“ストーリー”を現地ファンに伝えやすくなっています。
- コラボレーション企画やイベント出展を通じて、「技術・製品」と「物語」を結びつけることが可能です。
2. イベント・エンターテインメントビジネスとの連携
- アニメ映画館、ライブハウス、ゲームイベント、コミコンなど、エンターテインメント産業では高品質な電源ケーブル、映像・音響用ケーブル、光ファイバーなどの需要が拡大しています。
- 安定した電源供給や信頼性の高い信号伝送 は、「作品世界に没入できる体験」を支える重要なインフラです。
3. 日本語サポート × ドイツ品質の組み合わせ
- 技術資料や 問い合わせ 対応を日本語で行いながら、ドイツ拠点の品質・物流ネットワークを活用することで、日本企業は安心して欧州プロジェクトを進められます。
HELUKABELから日本のお客様へ : 文化の話題も、ケーブルの相談も
HELUKABEL GmbH(本社 : ドイツ・ヘミンゲン)は、世界 43カ国・ 76 拠点で産業・インフラ向けケーブル/電線・ケーブル付属品を展開するメーカーです。
ドイツから見た日本ポップカルチャーの現在地――『鬼滅の刃』無限城編の公開や、コスプレイベント、音楽フェス、 万博 など――を通じて、「ドイツと日本の距離は、以前よりずっと近くなっている」と感じます。
HELUKABEL Japan では、こうした文化的なトピックも交えながら、
- ドイツ・欧州での技術動向
- 産業・インフラ向けの配線ソリューション
- 日本企業にとって役立つ現地情報
を日本語で発信しています。ケーブル選定や海外案件の配線設計など、技術的なご相談もお気軽にお問い合わせください。