LANパッチケーブルガイド

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LANパッチケーブルとは?——「最後の数 m」がネットワーク品質を左右する

LANパッチケーブル(パッチコード)は、スイッチ・PC・サーバー・Wi-Fi AP・IP カメラなどの機器同士、または壁面情報コンセント/パッチパネルと機器をつなぐ「フレキシブルな接続ケーブル」です。建物内配線では、一般的に固定配線(permanent link)+パッチコードで 1 つの回線(channel)を構成し、カテゴリ(Cat)やシールド、施工条件の“組み合わせ”で通信の安定性が決まります。

特に、オフィスや工場の配線でよく使われる考え方として、総延長 100m(例 : 固定配線 90m +パッチケーブル合計 10m)という目安があります。つまり「最後のパッチケーブル」が、設計どおりの性能を出せるかどうかの要所になります。

どこで使う?LAN パッチケーブルの代表的な用途

1) オフィス/ビル設備

  • 端末(PC、電話、複合機)と壁面ポートの接続
  • フロアスイッチとパッチパネル間の結線(ラック内配線)

2) データセンター/サーバールーム

  • サーバー・ToRスイッチ間の高密度配線
  • 将来の帯域増に備えたカテゴリ選定(Cat6A など)

3) 工場・装置・制御盤(産業用途)

  • 産業用スイッチ、PLC、HMI、カメラ、センサーゲートウェイ接続
  • インバータ・モーター周りのノイズ環境での安定通信(シールド構造が効く)

パッチケーブルに求められる「必須要件」チェックリスト

1) カテゴリ(Cat)=必要帯域・速度に合っているか

カテゴリは「通信規格そのもの」ではなく、ケーブル性能(周波数帯域など)のグレードです。イーサネット規格(IEEE 802.3系)と、配線カテゴリ規格(ISO/IEC 11801、TIA等)は別で、両者の組み合わせで安定通信が成立します。
例として、 記事内 では Cat5e 〜 Cat8 の用途目安も整理されています(オフィス〜データセンターまで)。

2) 「より線」か「単線」か——パッチコードは基本“より線”

固定配線は単線、機器接続(パッチコード)はより線が一般的です(取り回し性・屈曲性のため)。

3) シールド構造(UTP/STP 系)——ノイズ環境・EMI 対策

工場や制御盤など外来ノイズが多い現場では、SF/UTP、S/FTP などのシールド付きが通信安定性に直結します。また、配線システム全体(コネクタやパネル含む)の整合も重要です(“ケーブルだけ良くても”性能は出ません)。

4) 長さ・配線設計(チャネル全体で考える)

パッチケーブルを「とりあえず長め」で選ぶと、ラック内で余長が束になり、曲げ半径・熱・ノイズの面で不利になることがあります。前述の100m(90m+10m)の考え方も含め、必要長を最適化するのが基本です。

5) 難燃・ハロゲンフリーなどの要求

オフィス/公共施設などでは、仕様や社内基準でハロゲンフリー(LS0H/LSZH)指定になるケースがあります。用途条件(屋内・束線・シャフト等)に合わせて確認しましょう。

6) 産業用途なら「可動・耐久・規格」

ドラッグチェーンや可動部では、頑丈さ/ドラッグチェーン適性/UL/CSA 等の規格が求められることがあります。

HELUKABEL の関連製品シリーズ(例)

HELUKABEL はドイツ・ヘミンゲン本社のケーブルメーカーで、世界各地で製品・ソリューションを展開しています。ここでは「LAN パッチケーブル」に直結するシリーズをいくつかご紹介します(詳細仕様は各データシートをご確認ください)。

1) オフィス/インフラ向け : HELUKAT® ネットワークケーブル(配線カテゴリ)

建物内ネットワーク向けに、Cat5 〜 Cat7A 等のカテゴリで製品検索が可能で、固定配線・パッチ用途の考え方(単線/より線)も明記されています。
製品検索 (ネットワークケーブル): インフラ・建造物用ケーブル/ネットワークケーブル

2) 組立済みパッチケーブル:HELUKAT® CONNECTING SYSTEMS® Patch Cables

  • CAT.6 S/FTP RJ45
  • CAT.6A U/UTP RJ45

3) 産業用(組立部品・可動/規格対応の例)

例として、CAT.5e/RJ45 180° で、UL/CSA・頑丈・ドラッグチェーン適性が明記された製品があります。
HELUKAT® CONNECTING SYSTEMS® INDUSTRY

よくある質問(FAQ)

Q1. Cat6 と Cat6A、どちらを選ぶべき?
A. 必要な速度・距離・ノイズ環境で決まります。 Cat の位置づけ(規格の違い、用途目安)を整理した記事 も参考にしてください。

Q2. UTP(非シールド)とシールド付き、どっちが安全?
A. 工場・制御盤などノイズが多い現場では、シールド付き(SF/UTP、S/FTP等)が有利です。

Q3. 固定配線は単線、パッチはより線が一般的?
A. はい。一般的な考え方として、そのように整理されています。

お問い合わせ・選定サポート

カテゴリ選定、シールド構造、可動条件、難燃/ハロゲンフリー指定、国際規格など——要件をいただければ、用途に合う候補に絞り込んでご提案します。ニュースルーム/お問い合わせ導線は以下からご利用ください。

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